デンゼル・ワシントンが主演。
パッケージからはあまり期待していなかったのですが、評判がそこそこ良かったので観てみました。
あらすじは以下の通り。
どんな裏仕事も19秒で完遂する元CIA工作員にデンゼル・ワシントン、娼婦(しょうふ)の少女にクロエ・グレース・モレッツがふんしたアクション。ホームセンターの従業員として働く元工作員が10代の娼婦(しょうふ)と出会ったことをきっかけに、警察が関われない不正を始末する仕事請負人となる姿を追う。監督は、『トレーニング デイ』、『エンド・オブ・ホワイトハウス』などのアントワーン・フークア。演技派デンゼルのクールなアクションと、クロエの娼婦(しょうふ)役への挑戦が見どころ。
https://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC/349444/story/
デンゼル・ワシントンがいつも行っている喫茶店。
そこで出会って歌手を夢見る少女。
その少女は娼婦としてお金を稼いでいる。
そして、その娼婦が雇い主から暴行を受ける。
イコライザーとは
「平均化する、均一にする」みたいな意味です。
音楽でもイコライザーという機械があって、低音部を持ち上げたり、高音を抑えたりして、自分の理想の音に均一化してもっていこうとします。
少女への暴行。
そこでデンゼル・ワシントンのスイッチが入っちゃったんですね(笑)
その先は作品を観ていただくとして。
僕が考えたのは、この主演のデンゼル・ワシントンの演技について。
僕は脚本も書きます。
なので、演者さんに要求する動作やセリフを脚本では書いていきます。
このデンゼル・ワシントンという人のすごいところは、「責任」というものを立ち姿、表情で表現できるというところだと思います。
責任というものをセリフで表現することは簡単です。
「俺には家族を守らなきゃいけない責任があるんだ!」
「どうしても国のプライドを守らなければいけない責任が我々にはある!」
でも、デンゼル・ワシントンはこの作品で、そんなセリフは一言も言いません。
ただ、ホームセンターで淡々と働きながら、淡々と毎日を過ごしていた。
少女と出会う前までは。
デンゼル・ワシントンのすごいところはほかにもあります。
人間、カメラが顔の前にあったら、多少意識をすると思います。
カメラを見ながら、演技が不自然になってしまったり。
カメラがあることによって、目線がカメラをみているような目になったり。
デンゼル・ワシントンの目は、まるでそこに何もないかのような眼をしています。
作品を通して、一貫して、アップになっても、眼は遠くを見ている。
そして、その眼に映るのは、責任感であり、何か新しい行動を起こさなければという衝動であり、誰かを救うための決意なのです。
皆さんには、この作品でそんな雰囲気を感じ取ってもらえたら嬉しいです。
日本の役者でこれができるのは、樹木希林さん、西田敏行さんくらいでしょうか。
そして、最後に。
デンゼル・ワシントンが有名になったのは、「マルコムX」という映画です。
僕はこの作品に、かなりの衝撃を受けました。
まだ公民権法ができていない黒人差別のひどかったアメリカで、黒人差別撤廃のために戦う男、実在した人間を描いた物語です。
僕は今、スーツにカバン、メガネがあれば何でもできるという、マルコムXに影響されまくっています(笑)
デンゼル・ワシントン。
魅力があって、かっこいい。
これからの彼の監督としての動向にも、期待が高まります。